一軒の空き店舗から、温泉街の時間は再び動き出した。
運営経験ゼロ、オープン2週間でコロナ直撃という逆境を越え、地域と次の世代へ灯された、にぎわい再生の実践と物語。
意志あるところに人は集まる。ただただ旅が好きだった若者が、転職10社目でリクルートの「じゃらん」に携わったことで人生が大きく動き出したーー。
たった一人の苛烈な「意志」が、寂れた観光地域に革命を送すまでの記録。
株式会社LABEL LINK代表。
北海道旭川市生まれ。高校3年生の夏休みにママチャリで北海道を12日間旅したことをきっかけに、旅人としての人生を歩み始める。さらに車中泊をしながら日本一周を2回果たすなど、「旅」を人生の中心に置いている。
東日本大震災をきっかけに「東北で観光の力になりたい」と強く願い、株式会社リクルートへの転職を期に2012年3月、仙台へ移住。
旅行情報誌『じゃらん』の営業として蔵王を担当し、地域の旅館・ホテルと向き合いながら、「宿単体ではなく地域全体をどう元気にするか」という視点で数々の企画を生み出す。
宮城県と山形県の蔵王をまたぐ広域特集の実現など、地域全体の誘客に寄与する取り組みが評価され、年間MVPを受賞。その後、地域活性に特化した「じゃらんリサーチセンター」でエリアプロデューサーとしてプロジェクトマネジメントの経験を積み、2017年4月に蔵王温泉で株式会社LABEL LINKを設立。
「地域の価値は、人の営みと土地の物語に宿る」という考えのもと、観光地域づくりの調査分析・商品開発・プロモーション・観光人材育成・観光基本計画策定など、幅広いプロジェクトに携わっている。
2020年1月には、日本初の“温泉コーデショップ”「Zao Onsen 湯旅屋 高湯堂」を蔵王温泉・高湯通りにオープン。
温泉・温泉街の新しい楽しみ方を提案する試みが話題を呼ぶ。現場の空気を重視し、机上の理屈よりも「地域を訪ね、感性を研ぎ澄ます」ことを大切にしている。
地域の人に混じってイベントを手伝い、温泉街の未来をともに考える—そんな伴走型の姿勢がもち味となっている。